ボーイ・ミーツ・ガール
1月31日(土)公開
恋は夜生まれる
1984年カンヌ国際映画祭。100本近い新作から選ばれた「批評家週間」の7本にレオス・カラックスの初長編『ボーイ・ミーツ・ガール』が入っていた。ドニ・ラヴァン演じるアレックス(カラックスの本名)を主人公とする、カラックスの出発点となる長編デビュー作だ。当時すでに珍しかった白黒作品だったが、上映後にわかに注目を集め一部プレスは「カンヌの驚くべき発見」「ゴダールの再来」と報じた。
1960年生まれのカラックスが『ボーイ・ミーツ・ガール』(83年)を監督したのは22歳のときだった。カンヌ映画祭ではヤング大賞を受賞し「神童(ヴンダーキント)」「恐るべき子供(アンファン・テリブル)」と騒がれ始め、多くの国際映画祭にも招待、85年度シネデクヴェルト(映画発見)賞も受賞した。
「二人の名はアレックスとミレーユ。1960年生まれ、パリに住む。二人はまだ知りあっていない。彼はすでに彼女を愛している。だがそれは遅すぎた。」(オリジナル・プレスのシノプシス)
カラックスが愛読するセリーヌ(1894-1961)の『なしくずしの死』の書き出しをゆっくりと読む子供のような不思議な声から映画は始まり、夜のセーヌ川へ。フロントガラスが割れた車の母子、「お別れを言いに来たの」と軽快な曲が流れる(ジョー・ルメールが歌うゲンズブールの「手ぎれ」)。河岸のトマとアレックスへと、別れる者たちの連鎖で物語が進む。普通の映画とはかなり異なった手探りの初々しい語り方、詩的で静かな独白的語りのなかで、失恋したアレックスとミレーユの偶然の出会い、一目惚れ、そして思わぬ悲劇が、コップの水が静かに溢れ出すような緊張感で語られていく。物語の一こまというより記憶か夢の断片のようだ。モノクロームの世界は日常の光景を別の美しさに転じる。どこまで現実でどこから幻想かわからない夢うつつの本作にふさわしいトーン。
ドニとカラックスの出会いから生まれたアレックスは形を変えながら『ポンヌフの恋人』まで3作の主人公となる。また、カラックスとの仕事で名を知られることになる撮影のジャン=イヴ・エスコフィエ(1950-2003)との出会いも『ボーイ・ミーツ・ガール』だった。
監督・脚本:レオス・カラックス
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
出演:ミレーユ・ペリエ、ドニ・ラヴァン
1983年/フランス/モノクロ/104分/DCP

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公式サイト
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公開日
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上映時間
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一般2,000円/大学・専門学校生・シニア1,400円/会員1,300円☆
火曜サービスデー 1,300円/1日サービスデー 1,100円
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