月
11月24日(金)まで
2023年、世に問うべき大問題作が放たれる

©2023『月』製作委員会
深い森の奥にある重度障害者施設。ここで新しく働くことになった堂島洋子(宮沢りえ)は“書けなくなった”元・有名作家だ。彼女を「師匠」と呼ぶ夫の昌平(オダギリジョー)と、ふたりで慎ましい暮らしを営んでいる。
施設職員の同僚には作家を目指す陽子(二階堂ふみ)や、絵の好きな青年さとくん(磯村勇斗)らがいた。そしてもうひとつの出会いーー洋子と生年月日が一緒の入所者、“きーちゃん”。光の届かない部屋で、ベッドに横たわったまま動かない“きーちゃん”のことを、洋子はどこか他人に思えず親身になっていく。
しかしこの職場は決して楽園ではない。洋子は他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにする。そんな世の理不尽に誰よりも憤っているのは、さとくんだ。彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく――。
そして、その日はついにやってくる。
実際の障害者殺傷事件を題材に、2017年に発表された辺見庸の小説「月」。
本作は、『新聞記者』、『空白』を手掛けてきたスターサンズの故・河村光庸プロデューサーが最も挑戦したかった原作だった。
それを映画化するということは、この社会において、禁忌(タブー)とされる領域の奥深くへと大胆に踏み込むことだった……。
オファーを受けた石井監督は、「撮らなければならない映画だと覚悟を決めた」という。その信念のもと、原作を独自に再構成し、渾身の力と生々しい血肉の通った破格の表現としてスクリーンに叩きつける。
そして宮沢りえ、オダギリジョー、磯村勇斗、二階堂ふみといった第一級の俳優陣たちもまた、ただならぬ覚悟で参加した。本作は日本を代表する精鋭映画人たちによる、最も尖鋭的な総力をあげた戦いだといっても過言ではない。
もはや社会派だとか、ヒューマンドラマだとか、有り体の言葉では片づけられない。
なぜならこの作品が描いている本質は、社会が、そして個人が問題に対して“見て見ぬふり”をしてきた現実をつまびらかにしているからだ。本作が世に放たれる――それはすなわち、「映画」という刃が自分たちに向くということだ。覚悟しなければならない。そう、もう逃げられないことはわかっているから――。
監督・脚本:石井裕也/原作:辺見庸「月」(角川文庫刊)/音楽:岩代太郎/出演:宮沢りえ、磯村勇斗、長井恵里、大塚ヒロタ、笠原秀幸、板谷由夏、モロ師岡、鶴見辰吾、原日出子、高畑淳子、二階堂ふみ、オダギリジョー ほか
2023年/日本/144分/カラー/シネスコ/5.1ch 配給:スターサンズ
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予告編
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公式サイト
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公開日
11月24日(金)まで
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上映時間
10月13日(金) 12:00/14:50/17:40/20:30
10月14日(土) 10:00/13:00/15:10/19:10
10月15日(日)~20日(金)19日(木) 12:00/14:50/17:40/20:30
10月20日(金) 12:00/14:45/17:50/20:40
10月21日(土)~27日(金) 12:40/15:25/18:10/20:55
10月28日(土)~11月3日(金)11月2日(木) 10:00/15:25/18:10/20:55
11月3日(金) 10:00/15:35/18:20/21:05
11月4日(土)~11月9日(木) 10:30/13:20/16:10/19:00
11月10日(金) 10:30/13:20/16:10/17:40
11月11日(土)、12日(日) 10:20/13:10/21:00
11月13日(月) 10:20/13:10/20:40
11月14日(火) 10:20/13:10/21:00
11月15日(水) 10:20/13:10/20:5021:00
11月16日(木) 10:20/13:10/21:00
11月17日(金) 21:00
11月18日(土) 16:10
11月19日(日)~20日(月) 15:50
11月21日(火) 14:40
11月22日(水)~24日(金) 15:50
毎週木曜初回はスクリーンに字幕を表示する日本語字幕付きの上映を予定しております↓
10月19日(木) 12:00
10月26日(木) 12:40
11月2日(木) 10:00
11月9日(木) 10:30
11月16日(木) 10:20 -
入場料金
一般1,800円/大学・専門学校生1,400円/会員・シニア1,200円/高校生800円(オンラインは900円)/中学生以下500円(オンラインは600円)
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イベント情報
■舞台挨拶
10月14日(土) 13:00の回上映後
ゲスト:石井裕也監督、鎌苅洋一さん(本作撮影)
10月20日(金) 14:45の回上映後&17:50の回上映前
ゲスト:磯村勇斗さん、石井裕也監督