野火

8/15（木）１日限り

10年目 戦後79年 アンコール上映
なぜ大地を血で汚すのか。

ⒸSHINYA TSUKAMOTO／KAIJYU THEATER

第２次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。
日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵（塚本晋也）は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。
しかし負傷兵だらけで食料も困窮している最中、少ない食料しか持ち合わせていない田村は早々に追い出され、ふたたび戻った部隊からも入隊を拒否される。そしてはてしない原野を彷徨うことになるのだった。空腹と孤独、そして容赦なく照りつける太陽の熱さと戦いながら、田村が見たものは……。

塚本晋也監督が、戦後70年にあたる2015年に初公開した『野火』。構想から20年の歳月をかけ完成させ、2014年にヴェネチア映画祭メインコンペティション部門出品、翌年に全国83館で劇場公開。その後も、製作当初から「『野火』を毎年終戦記念日に上映されるような映画にしたい」という塚本監督の思いに共感した劇場にて、毎年アンコール上映を重ねてきた。
初年度からの劇場・自主上映含む総観客数はおよそ9万9500人にのぼり、10万人突破も目前に迫っている。
極限の状況下での人間の姿を描き、戦争の恐怖をあぶり出した『野火』。 10 年の世の中の流れを振り返りつつ、観客のみなさまにぜひご覧いただきたい。そして、未だ世界で戦禍が止まぬ中、劇場で戦場の恐ろしさを体感し、戦争と平和について考える機会にしていただきたい。


【塚本監督からのコメント】
戦後70年から上映を開始した『野火』。 毎年30館以上の映画館さんが夏の終戦記念日を中心に上映をし続けてくださっています。 １年１年の積み重ねでしたが、こうして振り返ると早10年。10年も『野火』を上映してくださるなんて、思えば驚くべきことです。この映画を大切に思ってくださった劇場さん、そして観に来てくださったお客さまに心より感謝します。
さて、10年経過しましたが、世の中への不安は相変わらず募るばかりです。 果たして「戦前」とまで言われ始めた今の状況は、後戻りできるところにいるのでしょうか。そんな中でも、祈りの気持ちは確実に多くのお客さまの心の中に住むことができたと思っております。 どうか『野火』に込めたこの祈りが、忘れ去られることのないようにと強く願うばかりです。 10年もの間、本当にありがとうございます。


☆今年のユーロスペースでのトークには、塚本監督に加えて、リリー・フランキーさんの登壇も決定しております！！

原作：大岡昇平「野火」
出演：塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作
監督・脚本・編集・撮影・製作：塚本晋也
2014年／日本／87分／PG12 製作・配給：海獣シアター(2016年4月より配給：新日本映画社）

• 予告編

• 公式サイト

  https://nobi-movie.com/

• 公開日

  8/15（木）１日限り

• 上映時間

  8月15日(木)　19:00

• 入場料金

  一般・会員・シニア1,200円／25歳以下500円

• イベント情報

  ■トークイベント
  
  8月15日(木) 19:00の回上映後
  ゲスト：塚本晋也監督、リリー・フランキーさん