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カリプソ・ローズ

4月23日(金)公開

カリプソ・クイーンの揺るぎないメッセージ

カリプソ・ローズ

© Maturity Music / Dynamo Productions / TTFC

2019年4月。世界でもっとも有名な野外フェス、コーチェラのステージに79歳で立った女性がいる。カリプソ・ローズ。半世紀以上もカリプソの女王として君臨し、西インド諸島の人々に深く愛されているシンガーだ。2011年に公開された『カリプソ・ローズ』は彼女の魂と音楽の軌跡を追ったドキュメンタリー。1940年にトバゴ島に生まれたローズは、15才からギターを片手に作詞作曲をはじめ、800曲以上も作った天才である。パリ、トリニダード&トバゴ、ニューヨーク、西アフリカのベナン共和国。音楽の旅を続ける彼女を追いながら、牧師の娘として生まれながらカリプソ・アーティストを志し、男性中心の音楽業界で名を上げるまでの苦労、歌詞に込める思い、そして結婚をしていない理由など、めったに語られなかった女王の秘密がつまびらかになっていく。ローズ個人の人生をひも解くうちに、トリニダード&トバゴが生んだカリプソとソカの背景、カーニバル文化の重要性や、アメリカやイギリスに移民するアフロ・カリビアンたちの生き方までも理解できる作りになっている。ナビゲート役はローズ本人。カリプソの大御所マイティ・スパロウや、ローズの開拓した道を歩む人気シンガー、デストラ、カリブ海の名門大学、西インド諸島大学の教授やスティール・パンの研究者、文化省大臣などがコメントを寄せて奥行きをもたせる。歴史に触れながら、スクリーンいっぱいに広がるカリブ海と街の色彩と、カリプソやレゲエ、スティール・パンの音色が旅情をそそる。カリプソ・ローズの魂のドキュメンタリーである本作は、カリブの文化や音楽に魅かれる人なら必ず見たい重要作だ。
池城美菜子(音楽ジャーナリスト/翻訳家)

監督・脚本:パスカル・オボロ/出演:カリプソ・ローズ、マイティ・スパロー、キム・ジョンソン
2011年/トリニダード・トバコ、フランス/英語/カラー/85分/配給:LIME records

  • 予告編

  • 公式サイト

    https://calypsorose.jp/

  • 公開日

    5月14日(金)まで

  • 上映時間

    4月23日(金) 11:00
    4月24日(土) 14:10
    4月25日(日)~5月14日(金) 18:25

  • 入場料金

    一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
    ※4月24日(土)のイベント回は2500円均一

  • イベント情報

    ■スペシャルイベント
    4月24日(土) 14:10の回上映後 トークショー&ライブ
    ゲスト:浜村美智子 feat . WADA MAMBO (CaSSETTE CON-LOS)

    ※4月29日(木)、30日(金)に予定していたイベントは新型コロナウィルス感染拡大状況を鑑み中止させていただきます。楽しみにされていたお客様には申し訳ございませんが、何卒ご了承いただきますようお願いいたします。

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