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イスラーム映画祭6

2月20日(土)公開

イエメン、スーダン、アフガニスタン他、過去最多の14作品を上映

イスラーム映画祭6

全世界17億人。アジアからアフリカまで、国境、民族、言語を越えて広がるイスラームの世界を、映画で旅する“今年は14日間”。映画を楽しみながら、世界の多様性を知るために、第6回目の「イスラーム映画祭」を開催いたします。

■上映作品

『結婚式、10日前』 ※日本初公開
監督:アムルー・ガマール/2018年/イエメン/121分/アラビア語
結婚式を10日後に控えたラシャーとマアムーン。だが、マアムーンは2人で住むはずだった実家の部屋を出るはめになる。一方、3年前の内戦で家を失ったラシャーとその家族は、父のいとこサリームの世話になっていた…。映画産業のなかったイエメンで製作され、史上初めて国内で商業公開された作品です。

『私の娘の香り』 ※日本初公開
監督:オルグン・オズデミル/2019年/トルコ=アメリカ=フランス/96分/トルコ語、フランス語、英語、クルド語、アラビア語
南仏ニースのテロで家族を失ったアルメニア系仏人女性と、ISISから救出されたヤジディ教徒のクルド人少女、そして米国帰りのトルコ人青年を中心にした物語です。トルコに唯一残るアルメニア人の村が共生を謳う場所として登場し、テロや紛争の犠牲者に哀悼が捧げられます。

『汝は二十歳で死ぬ』 ※日本初公開
監督:アムジャド・アブー・アラー/2019年/スーダン=エジプト=フランス=ドイツ=ノルウェー=カタール/102分/アラビア語
出生時に、村のシャイフから20歳で死ぬと予言されたムザンミル。父は予言に怖れ慄いて家を離れ、母は彼を過保護に育てる。成長したムザンミルはある日、洋行帰りの男スライマーンと出会い世界の広さを教えられるが…。長く続いたイスラーム主義政権下で映画産業が衰退したスーダンで、史上7番目に製作された長篇作品です。

『ザ・タワー』 ※上映素材提供:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
監督:マッツ・グルードゥ/2018年/ノルウェー=フランス=スウェーデン/77分/アラビア語
ベイルートのブルジュ・バラジネ難民キャンプに暮らす11歳のワルディ。彼女は“ナクバ”の日に、大好きな曽祖父シディが大切にしていた鍵を託される。NGO職員の母親とともに、子どもの頃から同キャンプを訪れていた経験を持つ作者が、パレスチナ難民70年の歴史を描いたアニメ作品です。

『シェヘラザードの日記』 ※日本初公開
監督:ゼイナ・ダッカーシュ/2013年/レバノン/81分/アラビア語
出所以来、バアブダ女性刑務所を初めて訪れたファーティマを、“シェヘラザード”たちが歓迎する…。刑務所で演劇を通じたドラマセラピーに参加する女性囚たちを描いたドキュメンタリーです。セラピーの様子や彼女たちの言葉からレバノンの男性優位社会が浮かび上がります。

『ラシーダ』
監督:ヤミーナ・バシール=シューイフ/2002年/アルジェリア=フランス/94分/アラビア語、フランス語
ある朝、過激派の若者たちから学校に爆弾を仕掛けるよう強要され、拒否したために銃で撃たれた教師のラシーダ。一命を取り留めた彼女は母とともに郊外の村の家に引っ越し、療養しながら再び地域の学校で働き始めるが…。凄惨を極めた1990年代の内戦を題材に、アルジェリア映画で初めて女性の監督が製作した作品です。

『痕跡 NSUナチ・アンダーグラウンドの犠牲者』 ※日本初公開
監督:アイスン・バデムソイ/2019年/ドイツ/81分/トルコ語、ドイツ語
2000年代に、ドイツのネオナチ・グループが8名のトルコ系移民、1名のギリシャ系移民、1名のドイツ人女性警察官を殺害したNSU事件。その遺族を取材したドキュメンタリーです。今を生きる遺族の声に静かに耳を傾け、社会が共有すべき問題を明示しています。

『ミナは歩いてゆく』 ※日本初公開
監督:ユセフ・バラキ/2015年/アフガニスタン=カナダ/110分/ダリ語、パシュトー語
アルツハイマー病の祖父と、麻薬中毒で働かない父親を養うため、学校に通いながら路上で物売りをしている12歳のミナ。彼女は、自分の元締めでもあり、父親に麻薬を売っているバシールにそれをやめるよう掛けあうが…。カーブルの路上で物売りをしながら家族を養う、幼くも行動的で自己主張の強い少女の生き様を描く物語です。

『青い空、碧の海、真っ赤な大地』 ※日本初公開
監督:サミール・ターヒル/2019年/インドネシア/101分/インドネシア語、アラビア語、英語
ケーララのムスリム青年カシは、突然姿を消した恋人アシの故郷ナガランドを目指し、友人のスニとバイクに乗って旅に出る。途中、夜盗に襲われ、バイカー集団に助けられた2人は、彼らに誘われるままプリーに立ち寄る…。多宗教、多民族、多言語のインドを体感する広大な青春ロードムービーです。

『孤島の葬列』 ※協力:東京国際映画祭
監督:ピムパカー・トーウィラ/2015年/タイ/105分/タイ語
バンコクのムスリム姉弟ライラーとグーは、深南部に暮らす伯母を訪ねるため、グーの友人トーイを連れ車で向かう。トーイはラジオから流れるテロのニュースに怯えるが、3人はやがて伯母の村がある離島へとたどり着く…。仏教国タイにおいて、マレー系のムスリムが多く暮らす深南部を舞台にしたロードムービーです。

~アンコール~
『長い旅』
監督:イスマエル・フェルーキ/2004年/フランス=モロッコ/108分/アラビア語、フランス語、ブルガリア語、セルボ・クロアチア語、トルコ語、イタリア語、英語
フランス生まれのモロッコ移民二世レダは、敬虔なムスリムの父親に駆り出され、聖地マッカまで運転手をするはめに。学校の試験も受けられず、彼女とも離れ離れになってしまったレダは、事あるごとに父親に歯向かうが…。フランスからサウジアラビアまで7ヵ国をまたぐ旅が心をゆさぶるロードムービーです。

『マリアの息子』
監督:ハミド・ジェベリ/1998年/イラン/72分/ペルシャ語、アラビア語、アルメニア語
敬虔なムスリムのラフマーンは、村で唯一のカトリック教会にある聖マリアの肖像に、見知らぬ母親の顔を重ねる。老神父と親しくなったラフマーンは、神父が事故で怪我をすると、彼の弟を捜すため街へ出かけるのだった…。イラン北西部の村を舞台に、ムスリムの少年とカトリックの神父の素朴な交流を描いた物語です。

『ゲスト:アレッポ・トゥ・イスタンブール』
監督:アンダチュ・ハズネダルオール/2017年/トルコ=ヨルダン/89分/アラビア語、トルコ語、ロシア語
爆撃で家族を失った8歳のリナは、幼い妹を連れ、隣人のマリヤムや友だちの家族と一緒にイスタンブールへ避難する。シリアに帰りたがるリナは何かとマリヤムに反抗するが、ある朝全員で住み処を追い出されてしまう…。シリア難民それぞれの人生や尊厳について考えさせてくれます。

『アル・リサーラ/ザ・メッセージ アラブ・バージョン〈デジタル・リマスター〉』
監督:ムスタファ・アッカド/1976-2018年/リビア=モロッコ=エジプト=サウジアラビア/207分/アラビア語、英語
唯一神(アッラー)の啓示を受けたムハンマドはその教えを広めるが、マッカの支配層に迫害されてしまう。信徒たちとマディーナに移住した彼はイスラーム共同体を結成、やがてマッカを治め、アラビア半島を統一する…。7世紀に誕生したイスラームの起源を描く歴史大作です。(途中10分休憩あり)

主催:イスラーム映画祭

  • 公式サイト

    http://islamicff.com/

  • 公開日

    2021年2月20日(土)~2月26日(金) 特集上映

  • 上映時間

    2月20日(土) 10:00『私の娘の香り』/12:30『結婚式、10日前』/15:45『シェヘラザードの日記』/18:15『ゲスト:アレッポ・トゥ・イスタンブール』
    2月21日(日) 10:00『青い空、碧の海、真っ赤な大地』/13:30『ザ・タワー』/16:00『アル・リサーラ/ザ・メッセージ』
    2月22日(月) 11:00『シェヘラザードの日記』/12:50『痕跡 NSUナチ・アンダーグラウンドの犠牲者』/15:35『孤島の葬列』/17:55『長い旅』
    2月23日(火) 10:00『ミナは歩いてゆく』/12:30『汝は二十歳で死ぬ』/15:30『ラシーダ』/18:20『マリアの息子』
    2月24日(水) 11:00『ザ・タワー』/12:45『私の娘の香り』/15:35『青い空、碧の海、真っ赤な大地』/18:20『シェヘラザードの日記』
    2月25日(木) 11:00『マリアの息子』/12:45『ラシーダ』/14:55『長い旅』/17:20『孤島の葬列』
    2月26日(金) 11:00『結婚式、10日前』/13:45『ミナは歩いてゆく』/16:10『ザ・タワー』/18:00『汝は二十歳で死ぬ』

    ※2月27日(土)~3月5日(金)に予定していた2週目は、緊急事態宣言の延長を受けて日程を4月以降に延期し「イスラーム映画祭6延長戦」としてお送りします。

  • 入場料金

    一般1500円(火曜サービスデー1200円)/会員・シニア・大学・専門学校生1200円/高校生800円(オンラインは900円)/中学生以下500円(オンラインは600円)

  • イベント情報

    ■トークショー
    2月20日(土) 12:30『結婚式、10日前』上映後 ゲスト:和家麻子さん(危機管理コンサルティング会社勤務/2004~2005 年サナア留学)
    2月20日(土) 15:45『シェヘラザードの日記』上映後 ゲスト:佐野光子さん(アラブ映画研究者)
    2月21日(日) 10:00『青い空、碧の海、真っ赤な大地』上映後 ゲスト:安宅直子さん(編集者/インド映画研究)
    2月21日(日) 13:30『ザ・タワー』上映後 ゲスト:川上泰徳さん(中東ジャーナリスト)
    2月22日(月) 12:50 / 2月27日(土) 20:00『痕跡 ナチ・アンダーグラウンドの犠牲』上映後 ゲスト:渋谷哲也さん(東京国際大学教授/ドイツ映画研究者)
    2月23日(火) 12:30『汝は二十歳で死ぬ』上映後 ゲスト:丸山大介さん(防衛大学校准教授)
    2月23日(火) 15:30『ラシーダ』上映後 ゲスト:小倉孝保さん(毎日新聞論説委員)
    2月24日(水) 12:45『私の娘の香り』上映後 ゲスト:山崎やよいさん(考古学者/シリア紛争被災者支援プロジェクト「イブラ・ワ・ハイト」発起人)
    2月25日(木) 17:20『孤島の葬列』上映後 ゲスト:柴山信二朗さん(帝京平成大学准教授)

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