NO SMOKING
11月1日(金)公開
自由にふれると、心が躍る
細野晴臣 デビュー50周年記念ドキュメンタリー
©2019「NO SMOKING」FILM PARTNERS
「はっぴいえんど」、「Yellow Magic Orchestra」そして80年代には松田聖子、中森明菜などの楽曲を手がけ、一方でカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『万引き家族』のサウンドトラックで世界中から絶賛される。常に変化を繰り返し、斬新にして普遍的な音楽を創造し続けている細野晴臣。稀代の音楽家である彼の50周年を記念して制作されたのが、ドキュメンタリー映画『NO SMOKING』だ。
音楽好きなモダンガールだった母親、英語が堪能でダンサーになりたかっという父親のもと、海外のポピュラー音楽に親しんでいた幼少期。大瀧詠一、松本隆との出会いとはっぴいえんどの結成秘話。そして「Rydeen」のヒットをきっかけにしたYMOの爆発的なブレイク。映画『銀河鉄道の夜』などから始まった劇判作家としての側面を、記録映像と細野のインタビューとともに辿っている。常に新しいサウンドを求め、その音楽性を大きく広げてきた細野。その刺激的な変遷を再確認できる。
ワールドツアーのライブ、楽屋での様子の密着映像は貴重だ。10年代以降の細野の音楽活動を支えているバンドメンバーと豊潤な演奏。リラックスした談笑の場面。ロンドン公演には高橋幸宏、小山田圭吾が参加したほか、坂本龍一も飛び入りで出演しており、約5年ぶりに揃ったYMOメンバーによる演奏も収録。若い世代への影響も大きい。ナレーションを担当しているのは星野源。以前から細野の音楽に影響を受けていることを公言している星野。本作には星野のラジオ番組に細野が出演したときの仲睦まじい様子や2人の共演が実現した横浜・中華街でのライブ「細野晴臣 A Night in Chinatown」の映像も収められており、強いつながりを実感できる。
全編を通し、細野の人間的な魅力がたっぷりと感じられる。コメディやお笑いが好きで、この映画のなかでも茶目っ気たっぷりの表情を見せている(タバコが吸える場所を探してウロウロしたり、YMOのメンバーや水原希子と一緒に“火星歩行”を披露したり)。日本の音楽史を代表するミュージシャンでありながら、どこまでも軽やかで、いつまでも自由、そして少し照れ屋。そんな佇まいこそが細野の魅力であり、彼の本質なのだと思う。
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予告編
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公式サイト
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公開日
11月29日(金)まで
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上映時間
11月1日(金)~8日(金) 12:30/14:40/16:50/19:00
11月9日(土)、10日(日) 12:00/14:10/16:50/21:00
11月11日(月) 11:50/14:00/16:10/18:20
11月12日(火)~14日(木) 12:10/14:20/16:30/18:40
11月15日(金) 12:30/14:40/16:50
11月16日(土)~22日(金) 12:15/14:20/16:25/21:10
11月23日(土)~29日(金) 10:00 -
入場料金
一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
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イベント情報
【トークショー】
11月13日(水) 18:40の回上映後 ゲスト:佐渡岳利監督