大人のためのグリム童話 手をなくした少女
5月30日(木)公開
祝!文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞
監督トーク付きアンコール上映
© Les Films Sauvages – 2016
19世紀初頭にグリム兄弟によって書かれたドイツの民話集「グリム童話」は、160以上の言語に翻訳され聖書に並ぶといわれるほど世界中で読み継がれてきた。だが、その元になった民話には多くの残酷な場面や性的な事柄が含まれており、“本当は恐ろしい”童話として、日本でも大人向けに長年注目を集めてきた。本作は「グリム童話」に初版から収録されている民話「手なしむすめ」を、新たによみがえらせた傑作アニメーションだ。
ヒロインの少女は悪魔の企みで両腕を奪われ、数奇な運命に翻弄されながらも、旅の中で豊かな自然-水、太陽、果実に助けられ、自分だけの幸せを見出していく。その生命力にあふれ、しなやかな生き方を、現代的な視点で描くのはフランスのセバスチャン・ローデンバック監督だ。故・高畑勲監督の実験精神に敬意を表する監督は、本作で驚嘆の作画技法「クリプトキノグラフィー」を用い、長編でありながら全ての作画をたったひとりで手がけた。まるで線そのものが命を持ち、呼吸するかのような美しい映像に、思わず息を呑む。そして、王子との結婚の先に少女を待ち受ける思いがけない物語の展開は、原作とは異なる監督ならではのラストへと観客を誘っていくだろう。
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公式サイト
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公開日
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上映時間
5月30日(木) 21:00
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入場料金
一般・学生・シニア1500円/会員1200円
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イベント情報
上映後トークあり
ゲスト:セバスチャン・ローデンバックほか(予定)
※BD・DVDを会場でお買い上げの方を対象に、上映後サイン会を行います。